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日本一高い土地と安い土地!
畳1帖で1億円・戸建て5棟分で77万円!?

2019年4月20日

テレビや新聞で「公示地価発表!」なんてニュースを見かけた記憶のある方も多いかと思います。

2019年になって早3か月が過ぎましたが、今年も公示地価が発表されて話題となっています。

 

今年の公示地価を既にご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事では「日本一高い土地」と「日本一安い土地」に着目して、実際の場所などをご紹介します。

 

「そもそも公示地価って何?」という方にも分かりやすく解説しますので、この機会に公示地価を知る面白さを感じてみてください。

 

 

 

不動産価格を決める!?公示地価とは?

 

公示地価とは、国土交通省の土地鑑定委員会が、「標準地」という条件が大きく相違しない場所の特定地点について、不動産鑑定士の評価により1㎡当たりの土地価格を判定するものです。

 

至極簡単に言えば、「国が提示する公式な土地の価格」が公示地価ということです。

 

公示地価は、私たち一般消費者の住宅事情にも深くかかわる注目度の非常に高い指標ですが、一般の不動産取引だけでなく、公共事業や税金の計算、資産価値の評価といった分野でも活用されるため、全国民、全産業に関わる大変重要な指標と言っても良いでしょう。

 

では、具体的にどんな場所をどの時点で評価し、誰がいつ発表しているのかをまとめてご紹介します。

 

発表日:毎年3月下旬

調査基準日:1月1日

調査地点数:全国2万6000地点

評価方法概要:国土交通省の土地鑑定委員会が委託する2408人の不動産鑑定士と、各都道府県でグループ分けされた分科会による共同調査や議論を経て価格を判定する

 

そもそも公示地価は、国土交通省が独自の政策として行っているわけではなく、公の指標となる土地価格を提示することで、適正な不動産価格を形成することを目的とした「地価公示法」に基づいて行われているものです。

 

言い換えれば、日本の土地価格の相場は国が積極関与して決められているとも言えるのです。

 

 

日本一「高い」住宅地と商業地

そんな公示地価ですが、毎年発表されて話題になるのには、「日本一高い土地」「日本一安い土地」が明らかになるという理由もあります。

 

日本で最も高い土地については既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今年発表された2018年度公示地価のデータから、価格の高い土地をランキング形式でご紹介します。

 

≪日本一高い土地ランキング(住宅地)≫
※ランキングは地番表記、㎡単価です。

 

  • 【1位】東京都赤坂1-14-11:434万円
  • 【2位】東京都千代田区六番町6番1外:393万円
  • 【3位】東京都白金台3-16-10:356万円
  • 【4位】東京都南麻布4-9-34:323万円
  • 【5位】東京都千代田区三番町6番25:305万円
  • 【6位】東京都南麻布1-5-11:299万円
  • 【7位】東京都千代田区一番町16番3:296万円
  • 【8位】東京都九段北2-3-25:287万円
  • 【9位】東京都赤坂6-19-23:257万円
  • 【10位】東京都平河町2-4-13:254万円

 

 

≪日本一高い土地ランキング(商業地)≫
※ランキングは住居表示、㎡単価です。

 

  • 【1位】東京都銀座4-5-6(山野楽器銀座本店):5720万円
  • 【2位】東京都銀座5-4-3(対鶴館ビル):4910万円
  • 【3位】東京都銀座2-6-7(明治屋銀座ビル):4260万円
  • 【4位】東京都銀座7-9-19(ZARA):4200万円
  • 【5位】東京都丸の内2-4-1(丸の内ビルディング):3680万円
  • 【6位】東京都新宿3-24-1(新宿M-SQUARE):3600万円
  • 【7位】東京都新宿3-30-11(新宿高野第二ビル):3520万円
  • 【8位】東京都銀座6-8-3(銀座尾張町TOWER):3120万円
  • 【9位】東京都銀座4-2-15(塚本素山ビルディング):2950万円
  • 【10位】東京都大手町2-2-1(新大手町ビルヂング):2850万円

 

 

山野楽器銀座本店は、日本で最も高い土地ということで毎年1位になっており、もはや珍しい話題でもなくなってきていますが、実は7年の間に2倍も土地価格が上昇しています。

日本は今、オリンピック特需による不動産バブルと言われていますが、正確には東京や大阪などの大都市圏のみに起きているバブルと言われており、山野楽器銀座本店の地価上昇率はその証拠とも言えるでしょう。

 

とはいえ、1㎡で5720万円と言われても、いまいちピンとこないかもしれませんが、イメージしやすいように畳1帖に置き換えてみましょう。

 

畳1帖=約1.65㎡

5720万円 × 1.65㎡ = 9438万円

 

なんと、畳1帖で約1億円です。

では今度は、ハガキ1枚分の広さで計算してみましょう。

 

通常ハガキ=148㎠

1㎡=10000㎠

10000㎠ ÷ 148㎠ = 約67.57

5720万円 ÷ 67.57 = 84万6529円

 

ハガキ1枚のサイズでも約85万円です。

どちらにしても日本一高い土地は、一般消費者からすると手が届かないどころか、別世界の価格帯であることが分かります。

 

 

日本一「安い」住宅地と商業地

 

お金のことになると上を見るとキリがありませんが、では逆に、日本一安い土地というのはどのくらいの価格なのでしょうか。

 

昨今では、増え続ける空き家問題を発端として、タダでもいいから譲りたいなんて土地が見つかることがありますが、さすがに公示地価において0円という土地はありません。

ただ、日本一安い土地を調べてみると驚きの安さで取引ができそうな土地があるのも事実です。

 

残念ながら、日本の安い価格の土地は特にランキングデータがありません。

そこで、公示地価データから日本一安い土地を住宅地と商業地で調べてみましたのでご紹介します。

 

 

≪日本一安い土地(住宅地)≫

  • 所在地:北海道紋別郡滝上町字オシラネップ原野2050番81
  • ㎡単価:1350円
  • 地積:570㎡
  • 用途地域:なし
  • 周辺の状況:一般住宅等が建ち並ぶ環境の良い住宅地域

 

 

≪日本一安い土地(商業地)≫

  • 所在地:北海道夕張市本町2丁目217番
  • ㎡単価:4900円
  • 地積:179㎡
  • 用途地域:商業地域
  • 周辺の状況: 小売店舗等が見られる市中心部の商業地域

 

住宅地で最も安かった北海道紋別郡の土地ですが、1㎡で1350円ですから、畳1帖に換算すると約2200円ほどということになります。

評価地点には住宅がありますが、一般的な戸建て住宅5棟分の広さで77万円という評価となっています。

つまり、15~16万円出せば一般的な戸建て住宅用の土地が手に入るということです。

 

しかし、いくら安いと言っても、日本一土地価格が安い場所となるとどんなところなのか気になるかと思います。

最後に、公示地価で公表されている最も安い土地がどんな場所なのか見てみましょう。

 

 

日本一安い土地ってどんな場所?

「日本一安い土地」と聞いてどんなイメージを持たれるでしょうか。

 

「山奥の誰も住まないような場所?」

「崖っぷちの危険な場所?」

「過去に災害が起きた場所?」

 

色々と予想されるかもしれませんが、最初に解説した公示地価の概要にもあるように、公示地価は不動産鑑定士がその土地の特性や資産価値を不動産市場と比較しつつ評価しますので、極端に奥地の人が住むには適さないような場所は評価していません。

 

つまり前章でご紹介した日本一安い土地は、人が住める(住宅地)、商業に向く(商業地)として評価された土地ということになります。

 

では、日本一安い場所とはどんなところなのでしょうか。

具体的な場所を、グーグルマップの画像でご紹介します。

 

≪日本一安い土地(住宅地)≫

場所は北海道紋別郡の民家が点在するエリアです。

周辺には民家や郵便局などがあるのみで、他は山や川という土地柄ですが、そもそも北海道は山の多い場所ですから道民の方からすると見慣れた景色かもしれません。

 

評価書によると、街の中心部から離れている利便性の悪さや、少子高齢化により土地需要が低迷していることから地価が下落しており、現状を考えての評価であるとしています。

 

 

≪日本一安い土地(商業地)≫

商業地として最も安い場所となっているのは、ゆうばり観光協会に隣接する雑貨店のある地点でした。

 

評価書では、地域経済の低迷やJR線の廃止などにより商業需要が乏しいと判断されており、商業地とは言っても自用地としての利用が大半であることから、あくまで商業地の価値としては妥当な判断だとしています。

 

とはいえ、周りには市役所や警察署、郵便局がありつつ、精肉店、すし店、ホテルなどもある、山に囲まれた住宅地としても観光地としても住みやすそうな町です。

 

 

まとめ

公示地価の調査結果では、土地価格だけでなく、前年との比較や都道府県や市区町村別の土地価格など、実に多くのデータを確認することができます。

 

全て見るには数日がかりになってしまうほどのデータ量になるものの、見ているうちに「へえ~」と思えるような発見があったりします。

 

日本には公示地価だけでなく、公示地価の詳細版と言える「基準地価」が9月下旬ごろに、主に相続税や固定資産税の計算に使われる「路線価」が7月1日に発表されます。

 

公示地価ほど注目度は高くありませんが、不動産屋さんから提示された売却価格などがズレた値付けでないかの目安になりますので、「自分の土地の適正価格はいくらなんだろう?」と思ったら、是非一度調べてみてください。

 

国土交通省「標準地・基準地検索システム」
http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0

 

国税庁「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」
http://www.rosenka.nta.go.jp/