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投資家なら把握しよう!不動産投資を合理化する7つの指標!
2020年11月28日不動産投資を検討するにあたり、あなたも一度くらいは「利回り」という指標を見たことがあるのではないでしょうか。
利回りは不動産価格に対する家賃収入の割合を示し、投資額の回収スピードが分かる重要な指標です。
ただ不動産投資で大事なのは利回りだけではありません。
実は、不動産投資を数字として捉えるための指標は非常に多くあるのです。
今回は数多くの不動産投資指標のなかから、覚えておくと便利な指標を7つご紹介します。
ご紹介する指標を使って不動産投資を数字として捉えられるようになると、きっとあなたの不動産投資も合理化できるはずです。
表面利回り
まず基本となる「表面利回り」をおさらいしておきましょう。
表面利回りは、年間の家賃収入が不動産価格の何割であるかを示す指標であり、「不動産の購入費用を何年で回収できるか」を大まかに知るのが目的です。
【表面利回りの計算式】
年間の家賃収入 ÷ 不動産価格 × 100 = 表面利回り(%)
表面利回りが10%なら「10%×10年=100%」ですから、不動産を購入した費用を家賃で回収できるのは10年後と計算できます。
利回りのパーセンテージが高いほど儲かる物件と言えますが、利回りの高さはリスクの高さでもあるため、数字だけにまどわされず物件の見極めは慎重にいきたいところです。
なお表面利回りは数ある不動産投資指標で基本中の基本となりますので、もしご存じなければ必ず覚えておきましょう。
NOI
後述するさまざまな指標の計算においてベースとなる「NOI」。
NOIは「純利益」を指す言葉のため、指標というより会計用語で言うところの営業利益に近いものと言えるでしょう。
【NOIの計算式】
年間の家賃収入 - 年間の経費 = NOI(円)
NOIは不動産が生み出す純粋な利益を知るのが目的であるため、年間の経費にローン返済額や減価償却費は含みません。ローンを利用するかしないかは不動産の所有者により違いますし、減価償却費は実際のお金がかからない費用だからです。
NOIは「手取り家賃」とも言い換えることもでき、後述する指標を含めてさまざまな計算で使用されます。
今回はご紹介を省略する「NOI率」「NOI利回り」といった指標もありますが、この記事をお読みいただくにあたってはNOIだけを覚えていただければ問題ありません。
実質利回り
表面利回りと同様に基本の不動産投資指標と言えるのが、「実質利回り」です。
不動産を取得する際の費用に対してNOIが何割であるかを示す指標であり、不動産投資の純粋な利益率を見るのが実質利回りです。
そのため実質利回りは、別名で「真の利回り」とも呼ばれます。
【実質利回りの計算式】
≪簡単な計算式≫
NOI ÷ 不動産取得費用 × 100 = 実質利回り(%)
≪詳しい計算式≫
(年間の家賃収入 - 年間の経費) ÷ (不動産価格 + 不動産購入時の諸経費) × 100 = 実質利回り(%)
より不動産投資の実体に近づけるのが実質利回りの目的であるため、不動産価格には購入時の諸経費を含んで計算する点で表面利回りと違います。
表面利回りや実質利回りに目安とすべき水準はありませんが、おおむね10%以上あると不動産投資で儲かっていると考えられる傾向にあります。
ただ先述のとおり、利回りの高さはリスクの高さに直結するため、物件の良し悪しはしっかり見極める目を持つことも大事です。
返済比率
続いてご紹介する2つは、不動産投資の安全性を確認するための指標。
まずは「返済比率」。
返済比率は、「毎月の」家賃収入に対する不動産投資ローンの返済割合を示す指標です。
一般の住宅ローンでも頻繁に使用される指標であり、こと不動産投資においては「家賃収入に対するローン返済の負担を把握するための指標」と言えるでしょう。
返済比率の計算方法は比較的に簡単です。
【返済比率の計算方法】
毎月のローン返済額 ÷ 毎月の家賃収入 = 返済比率(%)
仮に不動産投資ローンの返済が毎月50万円、家賃収入が100万円だとするなら返済比率は50%です。
実は不動産投資の返済比率における50%は、その不動産投資が安全であるかどうかの分かれ目と言われています。
返済比率50%ということは家賃収入の半分はローン返済で消えているため、残りの50%で不動産投資の維持費や空室損、税金などを支払わなければいけません。
そのため不動産投資の返済比率は50%以下が望ましいと判断されるのです。
DCSR
返済比率とよく似た指標として「DSCR」も覚えておきましょう。
DSCRは、「年間の」ローン返済額を純粋な家賃収入でどのくらいまかなえているかを示す指標です。
DSCRの語源は「Debt Service Coverage Ratio(デット・サービス・カバレッジ・レシオ)」であり、日本語にすると「借入償還余裕率」です。
つまり「年間のローン返済額に対する純粋な家賃収入の余裕度」を数字として捉えるのが、DSCRの目的と言えるでしょう。
【DSCRの計算方法】
≪簡単な計算式≫
NOI ÷ 年間のローン返済額 = DSCR(倍)
≪詳しい計算式≫
(年間の家賃収入 - 年間の経費) ÷ 年間のローン返済額 = DSCR(倍)
DSCRの見方を変えると「年間の家賃収入はローン返済額の何倍か」と捉えられます。
よってDSCRは「1.2~1.3倍」が最低基準と言われており、1.2を下回るようであれば不動産投資は危険水準にあると言えるでしょう。
ROI
ここまでは不動産の購入前でも計算しやすい指標をご紹介させていただきましたが、最後の2つは不動産投資をはじめたあとの収益性を確認するために使用する指標です。
その一つが「ROI」。
ROIは実質利回りに減価償却費やローン返済額を含めて計算する指標であり、実質利回りをさらに実体に近づけた結果指標と言えます。
不動産投資に関わる全費用を考慮するため、計算方法は少し複雑です。
【ROIの計算式】
≪簡単な計算式≫
①年間のキャッシュフロー ÷ ②投資総額 × 100 = ROI(%)
≪「①年間のキャッシュフロー」の詳しい計算式≫
(A)年間の家賃収入 - (諸経費 + 減価償却費 + ローン利子 + 所得税などの税金) = 税引き後利益
(B)税引き後利益 + 減価償却費 - ローンの元本 = 年間のキャッシュフロー
≪「②投資総額」の詳しい計算式≫
不動産購入時の自己資金 + ローン借入額 = 投資総額
計算式の「①年間のキャッシュフロー」について、もう少し詳しく解説します。
ROIは不動産投資をしてみて純粋に残るお金が、投資した金額に対してどのくらいの割合であるかを知るための指標です。
よってAの「税引き後利益」を計算するにあたって減価償却費とローンの利子を差し引きます。
しかし減価償却費は実際にお金の出し入れがないためBで足し直し、同時に税金の計算では考慮されないローンの元本を引けば、純粋な利益である年間のキャッシュフローが計算できます。
減価償却費は不動産投資をはじめてみなければ正確な金額が分かりませんし、ローンについても投資家によって利用の有無が異なります。
「結果が出てみなければ分からない指標」がROIなのです。
ただし、おおむねの金額があらかじめ分かっていればROIをシミュレーションできます。
投資効率の確認や事前の緻密な収支計算でも使用できるROIは、不動産投資で非常に重要な指標と言えるでしょう。
CCR
最後にご紹介するのが、自己資金の回収率を計るためのCCRです。
前述のROIにおける「②投資総額」ではローンの借入額を含めて計算しましたが、CCRはあくまで「自分が支出したお金の回収効率」を知るのが目的であるためローン借入額は考慮しません。
よってCCRの計算においては、前述でご紹介したROIの計算式をしっかり理解する必要があります。
ROIさえ理解していればCCRの計算は簡単であるため、CCRの計算式は簡略化してご紹介します。
【CCRの計算方法】
年間のキャッシュフロー(※) ÷ 自己資金 × 100 = CCR(%)
※「年間のキャッシュフロー」の計算は、ROIを参照
たとえば年間のキャッシュフローが100万円あり、自己資金を500万円出してはじめた不動産投資であれば、CCRは20%になります。あくまで自己資金に対する利益率を計算するため、CCRは通常の利回り計算よりも高い割合になるケースがほとんどです。
不動産投資に限らず、投資や経営の世界には「自己資本」「他人資本」という考えかたがあります。
「自己資本をどのくらいのスピードで回収できているか」を把握するにあたり、CCRもまた重要な指標と言えるでしょう。