登録後、すべての物件が閲覧可能になります!
また、会員様には一般公開より先にお得な物件情報をメールで配信中!
(配信不要の方はお手数ですが、登録後にメルマガ配信解除の手続きを行ってください)
不動産の証券化とは?
物件を持たずにできる不動産投資の種類2019年11月16日この記事をお読みのあなたは、「不動産投資の種類は?」と聞かれて、どんなものを思いつくでしょうか。
- ・ワンルームマンション投資
- ・アパート経営
- ・駐車場やトランクルーム投資
- ・民泊
どれも不動産を活用した立派な投資ですが、すべて「実物」の不動産による投資です。
では不動産投資の種類として「証券化不動産」をご存知でしょうか。
名前くらいは聞いたことがあるかもしれませんが、実は証券化不動産には3つの種類があります。
この記事では、「実はよく分かってない!」というかた向けに、証券化不動産の概要と種類を分かりやすく解説します。
物件を買わずにできる不動産投資!不動産の証券化3つの種類と仕組み
証券化不動産とは、不動産の所有権や受益権(利益を受ける権利)を証券として発行し、その証券に対して投資家らが出資するという投資手法です。
不動産は物理的に細かく分けられません。そのため不動産に関わる権利を証券化し、複数の人がお金を出し合って不動産を買ったり運営したりしようという考えかたです。
(画像1)
上図はあくまで基本的な仕組みを表すイメージですので、もう少し詳しく解説します。
- ①複数の投資家が少しずつお金を出しあって投資・出資する。
- ②投資会社や不動産会社が投資家から集めたお金で不動産を買う。
- ③不動産の所有者が物件を譲渡する。
- ④投資会社や不動産会社が取得した不動産を運営する。
- ⑤不動産に住む住人は投資会社や不動産会社に家賃を払う。
- ⑥投資会社や不動産会社は得られた家賃収入から投資家に配当を払う。
この仕組みによって投資家は小額での投資が可能になり、さらに投資会社や不動産会社は自らお金を出さずに不動産を取得して運営できます。
所有権がどうなるかは証券化不動産の種類により違いますが、まずは上記を証券化不動産の基本として覚えておきましょう。
【仕組み1】「特定目的会社」による不動産の証券化とは?
では証券化不動産の種類を解説します。
一つ目は「特定目的会社」による証券化不動産です。これは最初に解説した基本的な証券化不動産の仕組みに最も近いものと言えるでしょう。
(画像2)
特定目的会社とは、不動産を担保にして証券を発行し、不動産を買うための資金を集める会社と考えていただければ良いでしょう。
では上図を詳しく解説します。なお、分かりやすくするため上図の番号で複雑な部分はまとめてご説明します。
- ①特定目的会社は不動産の管理や処分を依頼する。
- ②~④特定目的会社が証券を発行し、投資家や金融機関から出資や融資を受ける。
- ⑤不動産のオーナーは特定目的会社に不動産を譲渡する。
- ⑥特定目的会社は不動産売買の代金を支払う。
- ⑦最初に依頼した不動産の管理や処分を行う会社が家賃収入を特定目的会社に支払う。
- ⑧~⑩特定目的会社は投資家と金融機関に配当を払いつつ、同時に金融機関に利息を含めた返済を行う。
上記が特定目的会社の行う証券化不動産の仕組み。不動産の所有権は特定目的会社が得るため、投資家や金融機関はあくまで証券に出資するのみです。
【仕組み2】「J-REIT」による不動産の証券化とは?
特定目的会社の行う証券化不動産と非常によく似ているのが「J-REIT」。
下図のように中央にいるメインプレイヤーが投資法人に変わるだけで、お金の流れはほぼ同じです。
(画像3)
特定目的会社の行う証券化不動産とJ-REITの主な違いは、適用される「法律」です。
- ・特定目的会社の行う証券化不動産:資産流動化法(正式名:資産の流動化に関する法律)
- ・J-REIT:投資信託法(正式名:投資信託及び投資法人に関する法律)
各法律は非常に複雑なため解説を割愛しますが、事業を行うために守るべき法律が違うのです。
もっと簡単にイメージするなら以下のようにも言えます。
- ・特定目的会社の行う証券化不動産:金融機関や不動産会社などの限られた人しか参加できない
- ・J-REIT:証券会社を通して比較的に誰でも投資できる
他にも税法上の違いなどもありますが、概ね上記までのようなイメージで違いを理解していただければ良いでしょう。
【仕組み3】「不動産特定共同事業」による不動産の証券化
さて、ここまで解説した証券化不動産では、中央にいた特定目的会社や投資法人がメインプレイヤーでした。
続いてご紹介する不動産特定共同事業のメインプレイヤーは投資家です。
(画像4)
上図では不動産特定共同事業者が中央にいますが、実は右側にいる「複数人で集まって形成される投資家の組合」がメインプレイヤーです。
私たち個人投資家などが組合を結成しつつ、不動産特定共同事業者に出資。
その不動産特定共同事業者が、投資家組合の代わりに不動産を運用するのが不動産特定共同事業の概要です。
商品の特性から、中には各投資家が小口に分けた所有権を持ち分として取得する商品もあります。
たとえば昨今、地方の空き家を再生させて民泊を行うというクラウドファンディングがあります。
クラウドファンディングを立ち上げた地方自治体などが不動産特定共同事業者となり、個人の投資家らがお金を出資してみんなで運営していこうという事業。
これが不動産特定共同事業の基本的な考えかたです。
特定目的会社の証券化不動産やJ-REITに比べて、不動産特定共同事業は投資家と不動産との距離が近いのが特徴。そのため不動産特定共同事業は、クラウドファンディングなどで頻繁に使われる投資手法なのです。
正確には不動産特定共同事業もいくつかのタイプに分かれますが、まずは証券化不動産の一つとして覚えておくと良いでしょう。
小額投資が可能な証券化不動産で不動産投資を始めよう!
証券化不動産について3つのタイプをご紹介しました。
- ・特定目的会社による不動産の証券化
- ・証券会社を通して投資するJ-REITなどの証券化不動産
- ・投資家が組合を結成して共同で不動産を運営する証券化不動産
こう見ると、昔と比べて不動産投資の幅も随分と広がったなと思われたのではないでしょうか。証券化不動産のは、「不動産に小額から投資できる」という点が最大のメリットです。
クラウドファンディング等では、1万円から投資できる商品もあります。
J-REITは誰でも知っていますし人気の商品ですが、投資した先でどんな運営をしているか分からないのがデメリット。不動産を運営する会社が怠慢を起こしていたら、不動産は空室が増えて配当も少なくなりかねません。
そのため昨今は、不動産特定共同事業のような投資家と不動産との距離が近い商品が人気を集めています。
証券化不動産は、どのタイプも基本的な仕組みは同じです。
ただ適用される法律や持ち分としての所有権の有無、そして投資に参加できる人が法人か個人かといった違いがあるだけ。最初に解説した基本的な仕組みさえ覚えておけば、証券化不動産はむつかしくないでしょう。
これを機に、クラウドファンディングなどの小額不動産投資を初めてみてはいかがでしょうか。