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実は勉強が大切!
収益物件のバリアフリー化

2019年12月25日

高齢化は今や大きな社会問題となっています。そして、その動きは地方に行くほどに深刻化しているとも言えます。と言うのも、若い人が大都市に集まるため、地方では産業が空洞化して仕事が減り、その空洞化が若者の都市への移動に更に拍車を掛けているからです。
その様な社会的背景もあるため、バリアフリー化は建物を考える上でも大きな課題として挙げられます。当然ながら、不動産投資における収益物件でも例外ではありません。収益物件も入居者の利便性を確保しなければ、利回りの確保が難しくなるからです。
そこで、ここでは収益物件のバリアフリー化にスポットを当て、どの様な点を検討すべきかなどについて考えてみたいと思います。

 

 

1)なぜバリアフリーが必要か?

まずは、なぜバリアフリー化が必要かについて考えてみましょう。

バリアフリー 高齢化

(1)借り手の高齢化への対応

前述の様に、高齢化は大きな社会問題となっており、依然として進行しています。そのため、最近の住宅には様々なバリアフリー措置が取り入れられる様になりました。
ところで、今の住宅は基本的なバリアフリー措置が取られていますが、中古物件の場合、必ずしもその様なバリアフリーの設備あるとは限りません。手摺の設置は無く、玄関の敷居も高くなっている物件もあるのです。そのため、その様な物件は今の物件と較べると引けを取ります。
そのため、特に中古物件を取得する場合には、高齢の入居者にも対応するためにもバリアフリー化が必要になります。そして、バリアフリー化して生活空間をより良い物にすれば、客付け力のアップや、退去リスクの低減なども狙えるのです。

(2)物件の付加価値アップ

不動産投資において、付加価値の高い物件は利回りを上げる意味でも重要であり、売却などにおいても有利となります。
物件の付加価値には様々な点がありますが、バリアフリーに特化させるのも、1つの答えと言えるでしょう。
今の建築物を見てみると、バリアフリーと言っても、質の良い物と良くない物があるのが現実です。そのため、物件に単なるバリアフリー設備を設置するだけでなく、間取りなども含めて考え、バリアフリーの質の向上を図ることが、物件の付加価値アップのためにも大切になります。

 

2)気を付けたいバリアフリーの例とポイント

ここで、気を付けたいバリアフリーの例について考えてみたいと思います。

(1)間取り

住宅の間取りを考える上では、尺貫法によるモジュールが慣習として使われていますが、バリアフリーで車椅子などの利用などを考える場合、モジュールを変える必要も出て来ます。と言うのも、車椅子には走行のための幅だけでなく、前後左右に旋回するためのスペースも必要となるからです。また、寝室などでは車椅子を片付けるスペースの配慮も必要です。

ポイントとしては、これらを「使用者の目線から考える」こと、つまり使用者の車いすの生活動線の検討、トイレや浴室などの位置関係の検討などがあります。

(2)手すり

手すりも単に設置するのでは無く、衣服の袖に引っ掛けないなどの工夫が必要です。また、握りやすい断面の形状や、素材の選定を考えなければなりません。
例えば、手すりの素材として天然木の利用も考えられますが、表面のささくれなどを考えると、樹脂を使った方が良い場合もあります。
ポイントとしては、設計者と打ち合わせ、素材の確認をすること、実際に握って感触を確かめることなどが挙げられます。

バリアフリー 手すり

(3)スロープ

スロープも単に付けるので無く、車椅子の使用を十分に考慮する必要があります。と言うのも、車椅子の操作は手で行う場合が多いので、あまりスロープを急にしてしまうと、車椅子で登れない角度としてしまう危険性もあるからです。
ですから、ポイントは車椅子を自分の手で操作する時の状況を考えることが重要です。そのためにも、車椅子の研究なども必要と言えるでしょう。

(4)階段

階段も重要な要素の1つです。
階段は勾配の範囲が決まっていますが、バリアフリーを考える場合には、安全な勾配を設定することや、滑りにくい素材にすることが必要となります。
また、階段は時に介助者の入るスペースも必要になります。そのため、階段幅などにおいても十分に検討することがポイントとなります。

 

3)バリアフリーは勉強が大切

バリアフリーには様々な基準があるため、工務店などに任せていれば大丈夫と思うかも知れません。確かに工務店などに任せていれば、予算内でバリアフリーの工事をすることが出来ることでしょう。
しかし、本当に使用者の立場に立つならば、既存のバリアフリー建材を付けるだけでは不十分であることに気が付きます。
と言うのも、仮に設備を設置するだけの話であるならば、前節で紹介したバリアフリーの注意点に引っかかる可能性もあり、物件の付加価値が上がらないケースも考えられるからです。
そして、その様な事態を避けるためには、自分自身でバリアフリーに関する勉強をする必要があります。ただし、その時に考えるべきなのは「実際の使用者の行動までをも考察する」ことになるのです。

 

4)まとめ

物件のバリアフリー化は付加価値の面からも効果的で、家賃査定や売却にも有利となります。
しかし、その効果を最大限に得るためにはオーナー自身の勉強が大切になります。バリアフリー工事も工務店に丸投げするのでは無く、自らも勉強して参加する様にしましょう。