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入居必須条件?「家賃保証会社」の仕組みや問題点なども検証してみましょう
2017年7月22日
近頃はどこの賃貸契約にでも「家賃保証会社」への加入が求められるケースが増えています。
連帯保証人の代わりとなり、頼りになる存在のはずなのですが、どうやら利点だけでもなさそうです。
詳しくみてみましょう。
急増した家賃保証会社の活用
近年は親戚付き合いも薄くなり、親や兄弟でも賃貸の連帯保証人を頼みにくくなっていると言います。リーマンショック後の不況で非正規雇用者も増えたことや高齢化による身寄りのない年配の方など連帯保証人がつけられない事情の人がとても増加しました。
全国でひろがる空室問題の中、このように生活弱者の方にも積極的に入居者になってもらわなければ賃貸経営の安定化は困難だと言われています。家を借りたい人の事情と空室問題が合い重なって「家賃保証会社」が介在する仕組みが活発になっていったのです。
家賃保証会社のしくみ
家賃保証会社のしくみは次のようになっています。
賃貸借契約を締結する際に、入居者が保証会社に初回保証料を支払います。その額は月額の家賃に対して30%から50%が平均的です。その後契約更新時に10%若しくは1万円という金額の更新料を支払います。家主には支払いが発生することがなく、入居者が負担することが一般的です。
家賃にもし滞納があると家賃保証会社が入居者に代わって家主に家賃を支払います。その保証期間は最大24カ月に設定されている会社が多いようです。保証会社は代わりに支払った家賃の督促を入居者に直接行います。
入居者審査があります
保証会社の保証がつくかどうかは「入居者審査」があります。年収や勤続年数などの属性を元にします。
連帯保証人がつけられない人の中には生活保護費受給者やシングルマザーもいますが、彼らには自治体からの扶助があるので審査OKを出す保証会社も増えてきました。
外国人であっても永住ビザや正規のビザを保有していると審査は比較的通りやすく、外国人専門に取り扱う会社も登場しています。
本来ならばこのように連帯保証人を付けられない人へのシステムだったのですが、最近では連帯保証人と保証会社の双方を取り付けることが入居の条件になっている場合が多くなりました。保証会社から支払われる賃貸仲介業者へのキックバックが目的である場合も多いですし、保証会社にとっても少しでも加入者を増やすことで万が一支払いが回収できない場合のリスクヘッジとしているのです。
退去までの手続きもスムーズになる
家賃を滞納している入居者への支払い督促は保証会社が行います。支払い督促にも応じず、長期にわたり滞納が続くと保証会社にとっては痛手です。
そのような場合には「契約不履行」として明け渡し訴訟の対象になってきます。
通常は家主がこの明け渡し訴訟や契約解除の手続きを行わなければならないのですが、訴訟費用も保証していることが殆どなので保証会社が対応してくれるという仕組みです。
保証会社の督促が問題になるケースもある
長期にわたり、支払いが滞ると保証会社にとっては大きなマイナスです。
長引かないように1月遅れるだけでも執拗に押しかけ支払いの催促し、職場に何度も訪れるというケースもでています。
夜間9時から翌日の1時まで毎日のように督促に訪れた保証会社が入居者から訴えられ、損害賠償請求を命じる判決もでています。
家賃滞納の不安から解放される家主にとってはメリットのある仕組みですが、しかしちゃんとした連帯保証人がついている人にも保証会社への加入を求めたり、その保証会社が行き過ぎた督促をしたりする場合は家主側にも他に対処のしようがなかったのかは問われるでしょう。
これからの時代更に、この保証協会を利用する賃貸経営が一般的になってくるでしょう。
しかし家主としては不動産会社に指定されるままの保証会社を選ぶのではなく、個々に保証内容や対応の方法などを確認しなくてはいけません。入居者との信頼関係も大切です。第三者に任せることと自身できっちりと見極めることが最もトラブルを回避する方法だと言えます。