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賃貸経営するなら利用すべき
家賃保証会社!種類と選び方を解説2019年10月3日賃貸経営していると必ず抱えることになるリスクに「家賃滞納」があります。賃貸経営において最も避けたいリスクです。
ただ今は連帯保証人を頼めない、若しくは頼みづらいというのが当然の時代。保証人が用意できなければ賃貸契約できないというのでは、家賃滞納だけでなく空室のリスクも背負うことになります。そこで強い味方になってくれるのが「家賃保証会社」。
ただ家賃保証会社にも種類があり、賃貸オーナーの意向や賃貸経営の戦略により利用する家賃保証会社を選ばなければいけません。今回の記事では、最低限覚えておきたい家賃保証会社の種類と、賃貸経営で利用すべき家賃保証会社の選び方を具体的に解説します。
カード会社や信販会社の家賃保証会社
賃貸オーナーとして最初に目に付くのが、「カード会社」や「信販会社」が運営する家賃保証サービスでしょう。
上場企業など有名な会社が多いため、賃貸オーナーという立場の方なら他の家賃保証会社と比べて安心感が全く違います。ただし「有名な会社だから」「大きな会社だから」という理由だけで家賃保証サービスの利用を決めるべきではありません。これからご紹介する会社を含めて、家賃保証会社の種類によっては賃貸オーナーの収入に大きく影響します。
ではカード会社や信販会社が運営する家賃保証サービスの特徴を見てみましょう。
【カード会社・信販会社の提供する家賃保証】
・カード会社が家賃を先払いするケースが多く滞納の心配がない ・入居審査として高い効果が得られる ・保証の範囲が広い ・審査の難易度が高い ・家賃がカード払いであることが多い ・ローンやカードの滞納歴などがあると審査に通らない
賃貸オーナーの経営戦略により、メリットがデメリットに、デメリットがメリットになることもあるでしょう。例えば入居審査ではカードの利用歴が審査項目に入るものと考えられます。今は問題なくても過去の滞納歴が理由で審査に落とされてしまっては、せっかく入居を希望している人が入居できないなんとことになりかねません。
もちろん入居者の属性を気にされるオーナーなら、審査の厳しさはメリットになり得ます。また家賃がカード払いであることが多いのも注意です。
カード決済なら家賃滞納のリスクは低く抑えられます。ただカードを持てる人でも現金派という方が多くいるのも事実。「カードを発行しなきゃいけないなら入居しない」という結果になりかねません。もう一点注意があります。
多くのWEBメディアでは「カード会社・信販会社の家賃保証はカードの滞納歴を見る」とする意見が圧倒的です。その反面「家賃保証会社と親会社は別会社だから、カードの利用歴は見ない」と主張するメディアもありますが、これは一般の方では答えは出せません。
審査基準は家賃保証会社の内部にいる人しか分からず、その会社が持ち得るどんな情報を基に審査しているか証明しようがないからです。どちらにしても、カード会社や信販系の会社ではカード情報やローン情報が審査で見られるものと考えておくに越したことはないでしょう。
全国賃貸保証業協会(LICC)に加入する家賃保証会社
カード会社や信販会社の家賃保証とは別に「LICC系」と呼ばれる会社があります。
LICCとは「一般社団法人 全国賃貸保証業協会(Leasing Information Communication Center)」を指し、家賃保証を事業として行う会社が加入する団体です。一般的にカード会社や信販会社の次に審査が厳しい保証会社として知られています。LICCは、家賃保証会社が一気に増加した10年ほど前に設立された団体。家賃保証会社は貸金業とは違うため、その頃はまだ家賃の無茶な取り立てや滞納者の追い出しなどやりたい放題の時期でもありました。
法整備や保証会社が連携する各種団体の立ち上げなどにより、今では家賃保証会社が問題視されることも多くありません。LICCは、そんな優良な家賃保証会社同士が連携して業界の健全化を図るべく設立された団体の一つです。ではLICCに加入する家賃保証会社の特徴を見てみましょう。
【LICC系の会社が提供する家賃保証】
・LICCに加入する会社同士で家賃の滞納履歴を共有している ・審査は協会に加入する会社の独自ルールである ・保証範囲や家賃払いの方法は加入する会社により違う ・審査の難易度は低めであると言われる
LICCでは、LICCに加入する会社同士で過去の家賃滞納歴などを共有しています。そのためLICC系の家賃保証会社を通して契約した物件で家賃滞納した場合、次に引っ越す予定の物件でLICC系の保証会社を使っているとまず審査には通りません。LICCは設立当初、家賃の滞納履歴などを共有する仕組みではありませんでした。そのため加入会社同士で情報共有できるデータベースの構築を発表した際は、業界を始めとして多方面から物議が醸させたのです。
よって見方を変えると、LICCに加入する会社は入居者よりも賃貸オーナー寄りの家賃保証会社と言えるかもしれません。賃貸保証機構(LGO)に加入する家賃保証会社
そして3つ目の家賃保証会社が「LGO系」と呼ばれる家賃保証会社。LGOは「一般社団法人 賃貸保証機構(Leasing Guarantee Organization)」であり、家賃保証会社同士が集まって設立された団体です。
LGOの事業は、家賃保証業務の適正化や自主ルールの確立、業界の発展が主な目的。ただ他の家賃保証会社の団体と明確に違うのは、団体内で家賃滞納や債務事故などの情報を共有していない点です。そのため、他の団体と比較して「審査が緩い」と説明されているケースが多くあります。
ではLGOの特徴を見てみましょう。
【LGO系の会社が提供する家賃保証】
・過去や現在の滞納歴等について情報共有されていない ・審査は家賃保証会社が独自の目線で行っている ・保証範囲や家賃払いの方法は加入する会社により違う ・入居困難者への居住支援制度や家賃保証会社に対する自主規制制度がある(LGOの制度) ・家賃保証会社の破綻に備えるセーフティネット制度(検討段階)
LGOは、どちらかというと部屋を借りづらい人向けに設立された団体と言えます。なぜなら高齢者や外国人、シングルマザーなど、入居審査で不利になりがちな方の住居を確保するのを主な目的として設立されたためです。
よってLGOに加入する家賃保証会社は「入居者寄り」の姿勢と言われており、審査はもちろん、家賃滞納時なども比較的に柔軟な対応をしてもらえる会社が多いとされます。家賃保証会社の選び方!ニーズに合わせた利用方法
実は上記までにご紹介した家賃保証会社とは別に、どの団体にも所属していない「独立系」の家賃保証会社も非常に多くあります。むしろ独立系家賃保証会社のほうが多いとも言えるでしょう。
ただどの団体にも所属していないからといってリスクが高いわけではありません。独立系の家賃保証会社も「公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会(家賃債務保証事業者協議会)」に加入していることが多く、怪しい会社も今では非常に少なくなっています。
なお日本賃貸住宅管理協会は家賃保証事業や入居手続きを円滑化するための公的な団体ですので、日本賃貸住宅管理協会への加入は特に審査云々に影響しません。では賃貸オーナーとして、今回ご紹介した家賃保証会社のうちどの会社のサービスを利用すべきでしょうか。
いくつかのケース別で見てみましょう。
- 絶対に家賃滞納は起こしてもらいたくないし、入居者も属性の良い人が望ましい
このケースならカード会社・信販会社の提供する家賃保証サービスが良いかもしれません。クレジットカードやカードローンが利用できるのは、会社勤めで安定した収入がある人がほとんど。アルバイトや自営業でも各種カードは利用できますが、比較的に属性が良いと言われる入居者を見込めます。またカード会社や信販会社の家賃保証サービスはカード決済のため家賃先払いであることも多く、家賃滞納で悩まされることも多くありません。
- 空室が目立ってきたので多様な入居者を受け入れて家賃収入を確保したい
入社したての社会人や親が保証人になってくれる学生、最近流行のフリーランスなど、家賃滞納の可能性が低い方というのはたくさんいます。クレジットカードなどの与信にこだわらないのであれば、LICC系やLGO系が良いでしょう。
ただ注意すべきなのが「代位弁済の免責期間」です。
会社によって「滞納発生時に報告が必要な会社」と、「家賃は先払いのため滞納報告は不要な会社」とで分かれます。つまり、滞納が発生したことを一定期間内に報告しないと家賃が保証されないケースがあるのです。必ず代位弁済の流れや免責期間は確認しましょう。
また、実際に家賃滞納が発生してから保証家賃が振り込まれるまでの期間や流れも賃貸オーナーにとって重要です。上記同様に必ず確認しておきましょう。
- とにかく空室を埋めたい!誰でもいいから入居してほしい!
賃貸オーナーによっては、どんなに苦労して空室対策しても全く満室にならないというケースもあるでしょう。だからといって入居審査もせずに賃貸契約すれば、滞納以外のトラブルや事故のリスクが限りなく高くなります。
そこで最低限でも家賃と立ち退き裁判費用などを保証してくれる会社を利用して、入居者目線で審査してくれる家賃保証会社を選ぶのがベストです。
特にLGOに加入の家賃保証会社か独立系の家賃保証会社がおすすめ。中には家賃滞納が発生した時の保証だけでなく、入居者のカウンセリングまで行っている会社もあるほど。また国が始めた「住宅セーフティネット制度」の一環である家賃保証業務を担っている会社もあり、空室に困り果てた方には最後の砦とも言えます。
今では連帯保証人なんて誰も引き受けてくれる時代ではありません。連帯保証人ですらお願いできないという天涯孤独の人も多くなっています。
賃貸オーナー自らが家賃保証会社をシッカリ選ぶことも、今後の空室対策で重要な課題になってくるでしょう。