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外国人観光客急増の中国地方! 民泊経営の収益性や許可基準は?

2017年6月3日

 

今、外国人観光客は東京や大阪よりも地方に足を伸ばしているのをご存じですか?

特に2016年から人気が急上昇したのが中国地方。

 

民泊投資する際の採算性などを検証してみましょう。

 

 

 

中国地方が訪日外国人に人気の理由とは

 

ここ数年LCC路線の増加、民泊施設の充実などから

日本に訪れる外国人にはそれが2度目や3度目という人が増えています。

最初は東京や大阪を訪れ、テーマパークや飲食、そして爆買いを満喫するのが人気です。

 

しかし2回目以降は都市部をさけ観光地を訪れたいという人が増え

地方都市の観光地で多くの外国人を見かけるようになりました。

 

広島、岡山のある中国地方は香港からの岡山空港直行便も開設されたため

益々多くの外国人が訪れています。

中でも人気なのが平和記念公園、厳島神社、後楽園、美観地区、岡山城などです。

 

こんなに外国人に人気があるのですから、民泊経営を行う場合の収益性も気になるところです。

 

 

 

岡山県における民泊許可の現状

岡山県では「国家戦略特別区域」いわゆる「特区」に指定されていません。

民泊を行う際には現時点(2017年6月)では

旅館業の許可を取らなければ違法な営業になります。

この旅館業は2016年に緩和改正がされ、

「簡易宿所」としての許可が受けやすくなったと話題になりました。

 

  • ・最低客室床面積が33平方メートルから一人当たり3.3平方メートルに緩和

5名の場合  5×3.3=16.5方法メートルでOK

  • ・フロントの設置義務が設置が望ましいに緩和

自治体の条例で維持義務も可能だから岡山県は緩和

 

 

33平方メートル以下の客室が認められるのであれば、

賃貸物件の空室が民泊に活用できる!と思われた方…

 

残念ながらそんなに簡単ではないのです…

 

 

 

空室ワンルームマンションで許可の可能性を探ってみる

 

観光に便利な街にあるワンルームマンションの一室で許可が取れる可能性をみてみましょう。

 

  • ・用途地域が専用地域系(住居専用地域など)の場合、旅館業が不可能
  • ・トイレは最低でも2個必要(大阪は1個でも可能)
  • ・居住用の容積率で建てられている場合、旅館業としては違法になってしまう
  • ・分譲ワンルームでは管理規定で禁止されている場合もある

 

 

その他にも難燃材質の内装に変えないといけない場合や、

火災報知器の設置など消防法の規定も厳しく受けます。

 

旅館業による許可制度は保健所が管轄しているのですが、

その許可を受ける前段階での「建築基準法」と「消防法」が

とても大きな難関となって立ちはだかっているのです。

 

消防法による規定はお金をかけることで殆どがクリアされます。

しかし建築基準法上の規定については構造や用途が関わるため

費用をつぎ込んだとしても法的に超えられないハードルが存在するのです。

 

 

やはり空室賃貸物件を活用した民泊経営は不可能なのでしょうか…

 

 

 

 

稀にクリアできる物件もある

このように検証していると

旅館業の許可の難しさが故に民泊への転用は容易ではありません。

しかし中にはこれらの規定をクリアできる物件もあります。

旅館業が可能な用途地域にあり、クローゼットなどの収納スペースをトイレに改装することができ、

容積率に余裕を持たせて建築されており,

一棟全てのオーナーである場合や管理規約に制限がなければ

第一関門が突破できる可能性がでてきます。

 

 

 

採算性が最も重要

 

空室に悩むオーナーが民泊物件に変えたいと思うケースが増えています。

しかしこのようなハードルの高さから、

特区エリアに指定されていない場合は民泊営業が可能となる場合でもかなりのコストがかかります。

 

しかし一方で許可さえ取得できれば家賃収入以上の収益が見込めることも確かです。

1泊1万5千円、で年間稼働率を70%維持して運営できれば約380万円の売り上げが得られます。

旅館業の許可があるのでair bnb だけではなく

booking.com や楽天トラベル、じゃらんなどにも掲載することが可能です。

初期投資分がすぐに回収できる場合もあるでしょう。

 

 

 

住宅宿泊事業法(民泊新法)

 

旅館業の許可が取得できない物件でもまだ望みはあります。

来年施行予定の民泊新法は許可ではなく、届出制により民泊の経営を可能にする制度です。

3月に発表された内容では

年間180日以内(各地方団体で更に厳しくすることも可能)で、

旅館業や特区民泊のような厳しい規定は適用されず、住居系の専用地域でも可能となるとのことです。

 

 

東京五輪まで3年を控え、地方にとってはこれからがインバウンドによる経済効果が期待されるでしょう。

国土が狭く交通機関の発達した日本では、いろんな場所へ移動しながら観光する外国人が殆どです。

 

もし民泊に活用できそうな物件を見つけた時は専門家に相談してみることも一考です。