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2022年問題で収益物件に起きる事
2018年6月2日
皆さんは、2022年問題をご存知ですか?
生産緑地の指定解除によって、土地の大量流出が懸念されている問題です。
この記事では、2022年問題が収益物件に与える影響についてクローズアップしてみたいと思います。
何故、土地が流出するの?
生産緑地の指定を受けると、30年間の期限付きで土地の固定資産税が格段に安くなります。
そして、この制度を利用している地主さんはたくさんいます。
つまり、この生産緑地指定が解除されるピークとなるのが2022年頃という事です。
生産緑地は全国で約4,000万坪以上存在しているそうです。
ものすごい棟数の建物が建築できるのは容易に想像できる広さですよね。
生産緑地は、市町村長に土地の買い取りをお願いすることもできますが、実際には財政面の都合で買い取りを断られるケースが多いです。
生産緑地の期限が切れると固定資産税が高額負担となりますから、地主さんにとっては大きな問題です。
土地を手放すしかない地主さんもいるので、市場に土地がたくさん出て来ることが予想されるのです。
様々な懸念事項
2022年問題によって、様々な懸念が囁かれています。
地主の所有地は、一定の地域に固まっています。
ですから、その土地が一斉に市場に出ると、その地域だけ土地が供給過多になるでしょう。
このような土地は、建売業者等が住宅を建築して販売することになる可能性が高いです。
販売戸数が多ければ、買い手を見つけるのには時間がかかる地域もあるでしょう。
局地的に建売物件が増えることで値下げ競争が起こり、周辺の不動産地価が下がるという懸念を持つ人もいます。
都心部と地方都市では、その影響も大きく異なるはずですが、少なくとも土地が上昇する要素にはならないという事なのです。
収益物件への影響
局地的に建売物件等が増えると、建築材料や職人の数が不足します。
このような場合、建築コストの増加に繋がることが多いです。
企業による収益物件の建設も増加するでしょうから、この時期に個人で収益物件を建築する人が減少するかもしれません。
一部の地域に建売物件が急増することで、その地域の賃貸物件には空きが増えます。
多くのファミリー層が賃貸物件から戸建へと転居する動きが発生するからです。
リフォーム業者と引越し業者も案件が増える為、コストが上昇しそうです。
既存の収益物件の原状回復工事にも、工事の遅れやコスト増となって影響するかもしれません。
家賃保証が成り立たない?
新築物件の局地的な急増により、その地域を中心に家賃保証を展開している会社には損失が出る可能性があります。
ファミリー層が入居する賃貸物件は、比較的賃料が高めです。
新しく募集をかけても新築物件に注目されてしまう為、空室問題は長期化する可能性もありそうです。
このところ、全国的に収益物件の建築件数が増加している為、空室問題に拍車をかける事が懸念されます。
家賃保証会社が保証額を変動させてくる等、保証額を巡るトラブルにも注意が必要でしょう。
対策は今から考えよう!
既存の収益物件を持っている人は、家賃保証会社の実態と契約内容を再度確認しておくと良いと思います。
保証会社の規模や主要エリア等によって、損害が大きくなる場合もあるからです。
また、周辺に予定される建築物については常に目を光らせておきましょう。
必要があれば、事前に賃料を下げておくのも抑止力になるはずですので、場合によっては検討が必要になると思います。
近くに大きな生産緑地がある場合は、今後の建築についても工夫が必要だと思います。
戸建て賃貸等、売却しやすい収益物件を所有するようにすることも有効でしょう。
また、今後は建物のデザインや装備の差別化についても更に重要になります。
2022年問題によって、周辺に住宅が増える可能性のあるエリアでは、普通の賃貸物件では通用しなくなっていくかもしれません。
今後も、希少性のある魅力が優位性になることは間違いないでしょう。
まとめ
2022年問題によって、収益物件にはファミリー層向けの物件を中心に空室が増加する可能性があります。
地域によってもその影響に大小はあるはずですが、生産緑地が多い地域は今から対策を考えておく必要がありそうですね。
まずは、信頼できる専門家に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか。