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恐るべきシナリオ!レアだけど強烈な悪条件
2019年3月16日収益不動産を運営するには、物件の周辺、そして内部においてもトラブルの発生は避けたいところです。
トラブルも場合によっては問題がこじれ、入居者の退去にも繋がってしまうからです。そのため、事前の確認が重要になるのですが、それでも思わぬところに落とし穴があるものです。そして、その不具合を不動産屋も瑕疵として認識していない場合もあり、泣くに泣けない事態にまで追い込まれることすらあります。
そこで、ここでは、なかなか気がつきにくい環境的な問題と、入居者関連のトラブルについて取り上げたいと思います。
1)「分かりにくかった」では済まされない環境的瑕疵
環境的瑕疵について調べてみると、悪臭のするゴミ処理場や振動が伝わって来る幹線道路、あるいは鉄道の騒音などが挙げられると思われます。
これらは重要事項の説明の際にしっかりと話を聞くことが出来るでしょう。しかし、何事にもグレーゾーンがあるわけで、不動産の環境的瑕疵にも落とし穴の様な物もあります。
(1)近くの「旨い店」からのまさかの被害・・・悪臭
「悪臭」と言うと、ゴミ処理場や下水処理場、あるいは産業廃棄物の処理場が思いつく人が多いことだと思います。しかし、ニオイのトラブルの事例を調べてみると、意外に食べ物屋が出て来ます。
例としては、焼き鳥屋、焼き肉屋、そして鰻屋などでのトラブルです。(2)近くの空き地に大きなマンションが建った・・・日照不足
大型マンションなどによる日照不足は環境的瑕疵として数えられます。その場合は不動産屋から説明があります。
しかし、「これから建つ物件」に関しては説明が無い場合もあります。近隣に大きな建物が建つと日照の問題が発生し、家賃を下げる必要が出てくるだけでなく、売却の価格にまで影響して来ます。(3)近所に工場が建つ場合・・・排気ガスや振動、そして土壌汚染等の危険性
近所に工場が建つ場合もダメージを受けます。例としては、排気ガスや機械から来る振動、そして扱う薬剤を起因とした土壌汚染等です。
(4)近隣に空き家がある場合・・・野良猫のたまり場
物件の近くに空き家がある場合も要注意です。と言うのも、野良猫等の小動物のたまり場になってしまう可能性もあるからです。
小動物の厄介なのは、何と言っても糞尿です。しかも誰も始末をしないので、非常に不潔な環境になってしまいます。(5)小動物の糞尿の二次被害・・・ハエの発生
小動物の糞尿の問題は、単なる不潔さだけではありません。糞尿はハエ等の害虫の発生源ともなり得るからです。
(6)大量に集まれば非常に迷惑・・・鳩
鳩も集まれば大きな迷惑を被ります。鳩の糞の害も深刻です。
(7)ビックリするほど入居者が来なくなる・・・ゴキブリの繁殖
恐らくですが、ゴキブリほど嫌われている害虫は無いのではないかと思われます。特に女性向けのアパートを経営している大家にとっては致命的なダメージを受けます。
また、大学等の周囲の女性向け物件の場合、「ゴキブリアパート」とレッテルを貼られたらマズイです。(8)司法でも判断が難しい・・・カルト宗教の施設
カルト宗教の施設は、時には環境的瑕疵、あるいは心理的瑕疵として告知されます。しかし、ある宗教があって、それをカルトかどうかを判断することは、司法でも難しいことと思われます。「印象が悪い」というだけでカルトと決めつけることは不可能だからです。
2)家賃を下げれば入居者が来るか?家賃を下げても入居者が来ないか?
物件の客付け力は家賃の額によるところが大きいです。そのため「安くすれば誰かが入るだろう」と、もしかしたら考えてしまうかも知れません。
しかし、どんなに安くしても嫌われる物件もあります。女性向け物件でゴキブリが常に出てくる場合はどうでしょうか?
「お金をもらっても住むのはイヤ」と皆言うに違いありません。
3)「こんなはずでは無かった」では大損する入居者審査ミス
次に考えたいのが迷惑住人の問題、つまり入居審査ミスが原因となった問題です。
(1)好きにも程がある・・・ヘビー過ぎるスモーカー
最近では完全禁煙のマンションもあるほどに喫煙は問題視されています。実際、マンションのベランダでの受動喫煙による健康被害が元になった裁判もあり、被告の喫煙者が敗訴している例もあるほどです。
ところで、収益不動産の入居希望者がヘビー過ぎるスモーカーだった場合を考えてみましょう。物件は吐き出す煙に比例して物件が汚れる・・・と言っても過言ではありません。
喫煙者を受け入れないと客付け上で不利になるのは確かですが、審査の段階で「レベル」分かっていれば、傷は浅く済んだかも知れません。(2)動物好きが仇になる・・・野良猫や鳩にエサをやる住人
ペット禁止の不動産は多いです。
ペットが飼えないからなのかも知れませんが、動物好きの人の中には鳩や野良猫にエサを与える人がいます。そうすると物件のまわりに野良猫等が居着くことにも繋がります。当然、その後には糞の害、そしてハエ等の害虫の発生の害を被るリスクが発生します。(3)もはや騒音のレベル・・・宴会好きの住人
酒をたしなむ人は多いでしょう。そして、宴会好きも多くいるでしょう。
しかし、宴会騒ぎも度を越してしまうとトラブルの元となってしまいます。
4)覚えておこう。「借地借家法」
賃貸不動産を持っている人は、借地借家法について精通している必要があります。
借地借家法は特別法のため、非常に効力が強いです。契約書で特約を結んでいたとしても、借地借家法に抵触する場合、借地借家法が優先されてしまいます。
例としては、賃貸不動産の契約更新の時には、大家側には解約の自由がありませんし、契約書に記載しても効力を持たない点が挙げられます。
5)おわりに
賃貸不動産の経営にもリスクマネジメントは必要であり、可能な限りのケースを想定する方が良いと言えます。
ケーススタディを考えるのと同時に、権利関係等も考えるのがベターとなります。