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空室対策に本当に効果アリ!?無料インターネットを導入する前に
2017年6月2日
2016年に全国賃貸住宅新聞社が発表した「入居者に人気の設備ランキング」。
なんとファミリータイプ、単身タイプ
どちらでも1位になったのが無料のインターネットサービスです。
空室対策に取り入れるオーナーも増えています。
でも導入の前にその効果を検討することも大事です。
スマホか、パソコン利用者か
総務省の統計によると日本のインターネット普及率は80%以上です。
賃貸物件を探す際にも殆どの人がインターネットによる下調べをしています。
これらを考えるとやはり空室対策としても必要な設備だ!
と考えるかもしれません。
でもちょっと待ってください。
インターネット利用者の割合は全国平均でみると高いのですが、
世代別や地域別にみると「都市部と若い世代」に集中していることも事実です。
またインターネットの利用方法はパソコンもスマホも
ほぼ同数字であるということにも注目しなくてはいけません。
スマホの利用料金は年々格安化しています。
スマホ世代をターゲットにした都市部のワンルームマンションで
無料インターネットを必ず導入し、かならずしも効果があるとは限らないかもしれません。
テレビや動画までもスマホやタブレットで視聴する世代です。
仕事でインターネットを使う場合は職場で足ります。
自宅で利用するネットは娯楽や情報の収集がメインになるためスマホで充分なのでしょう。
スマホの利用料金形態もどんどんと進化し格安で提供する会社が急増しています。
スピードのある大容量のデーター使用契約でも
月額が2000円から5000円以下という料金設定が珍しくなくなりました。
速度も劣らず、容量も十分であればスマホからのデザリングを活用することで
自宅でもパソコンを使うことに不自由がないという意見もあります。
費用対効果を念入りに検討
このような背景を考慮すると安易な決断で自身の物件にインターネットを引き込むと
毎月の費用とメンテナンス費用が現状より収益を圧迫することにもなり兼ねません。
一般的には初期費用が数十万から100万円くらいになります。
決して安い設備投資ではありません。
初期投資費用が安く設定されている場合は月額の使用料が多くなるものもあります。
入居者にとっては4000円前後の費用が毎月節約されるので
希少物件となる可能性は高くなりますが、
オーナーにとってはコスト面がネックとなり
導入している賃貸物件も全体の7%前後にとどまっています。
無料で提供する会社のからくり
最近では導入費用を懸念するオーナー向けに
全ての費用が無料の賃貸物件向けインターネットサービス会社も登場しています。
入居者からも物件オーナーからも費用を受け取らない代わりに、
指定するガス会社と提携する必要があります。
契約したガス会社がオーナーに代わってインターネットの費用を支払う仕組みです。
ガス料金には上乗せしていないと説明していますが、
そのガス料金そのものが相場より高くないかチェックしておかなければ、入居者とのトラブルにも発展します。
客付けには◎収益性には△
結論をまとめると
インターネット無料物件とするなら「希少物件」として競合物件との差別化にはつながりますが、
初期費用を償却するだけの家賃分を値上げすることは難しいでしょう。
長期の空室によるマイナスよりもマシだという考えで導入して却ってマイナス運営に転じる恐れもあります。
単身者向けのマンションでセキュリティ面も兼ね備えるためにネットカメラとの併設することや、
インターネット利用者が多い家族層(小中学生のいる30代から40代の家族)向けの賃貸マンションなら
導入にも一理ある可能性も出ます。
空室対策としての無料インターネット導入には
そのターゲットと費用対効果を十分に検討してみてから決めても遅くなさそうですね。