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アパートに無料インターネットは必要?大家に知ってほしい5つのメリット
2020年6月23日2020年、世界中がコロナウィルスの蔓延によって大変な影響を受けました。日本も例外ではなく、外出の自粛要請により自宅で仕事をしたという人も多いのではないでしょうか。
そのような中、改めて重視されたのが「インターネット設備」です。
スマートフォンの普及によって多くの人が手元でインターネットを楽しんでいますが、仕事でインターネットを使用するとなればスマートフォンのみというわけにはいきません。
今回この記事では、大家さん向けに無料インターネットをアパートに導入するメリットや重要なポイントを解説します。
導入にあたって何が大事になるかもわかりやすく解説しますので、この機会にぜひアパートのインターネット導入を検討してみてください。
アパートに無料インターネットを導入する5つのメリット
所有する賃貸アパートを満室にするために効果的な設備と言えば、「エアコン」「ガスコンロ」「モニタ付きインターフォン」を想像する大家さんも多いのではないでしょうか。
どれも入居募集で大事になる人気設備ですが、ずばり、今こそアパートに導入すべきは「入居者無料のインターネット」です。
入居者が無料で使えるインターネットを導入すると、大家さんにとってメリットが多くあります。
【入居者無料のインターネットを導入する大家さんのメリット】
・入居者はインターネット代がタダになるため入居募集が有利になる
・物件を探している人に入居募集の広告を見てもらいやすくなる
・上記により入居率アップの期待に大きく貢献する
・家賃アップが可能になり、家賃の下落や退去の防止につながる
・導入した設備は減価償却により節税に貢献する
コロナショックによるインターネット環境の重要性が広く認知されるようになり、今後の賃貸物件にインターネット環境は必須の設備となっていくでしょう。
今やどこでもインターネットを使えて当然の時代。インターネット環境がある賃貸物件は、今後の入居募集でかなり有利になります。
入居者無料のインターネット設備は、バストイレやキッチンと同等と言える必須の設備なのです。
賃貸物件で見かける無料インターネットの仕組み
アパートの入居者が無料でインターネットを利用できる理由は、大家さんが通信費を負担するからこそ。稀に見かける光熱費が無料の物件と同じく、入居者に代わってインターネットの利用料を大家さんが負担するのです。
そのためアパートに導入するインターネットのタイプは、大家さんの費用負担を考慮して検討しなければいけません。
アパートに導入するインターネット設備は、大まかに3つのタイプに分かれます。
【1. インターネット回線を各戸で分配する方式】
画像引用:NTT東日本 フレッツ 光ネクスト マンション全戸加入プラン
【2. 各戸までインターネット回線を引く方式】
画像引用:NTT東日本 フレッツ 光ネクスト マンション全戸加入プラン
【3. 無線LANを各戸で共有する方式】
画像引用:「アパートWi-Fi」とは – バッファロー・IT・ソリューションズ
どのタイプを導入するかは、アパートの構造や世帯数で決める必要があります。4~10戸ほどのアパートなら、【1. インターネット回線を各戸で分配する方式】が良いでしょう。一つのインターネット回線を契約して各戸で分配するため、大家さんが負担する料金は割安です。
また導入するインターネット回線が高速の光回線なら、入居者さんに安定したインターネット環境を提供できます。
所有物件に無料インターネットを導入する費用
実際にアパートにインターネットを導入する場合、どのくらいの費用がかかるかが気になるところではないでしょうか。
実はアパートやマンションに導入するインターネット設備の費用は相場らしい相場がありません。
建物の構造や戸数、導入するインターネットのタイプなど、環境の違いによって工事費や毎月の料金が変わるためです。
ただ4~10戸の一般的なアパートなら、大まかに以下の費用で収まると言われています。
【4~10戸のアパートに導入するインターネットの費用】
初期費用(設備工事など) 20~30万円程度 毎月の料金 1戸あたり2,000~4,000円 所有するアパートを無料インターネット付き物件にするなら、大家さんがインターネット利用料を負担します。毎月の支出は多くなるため、アパートに導入するインターネットはあくまで入居募集のツールとして考える必要があります。
そこで具体的な例として、無料インターネット付き物件の戦略パターンをいくつか見てみましょう。
1. インターネット利用料は大家さんが支払うが、家賃にインターネット利用料を上乗せして入居募集する
2. 老朽化したアパートに入居者無料のインターネットを導入し、家賃を下げずに入居募集を行う
3. 空室対策や収益アップを目的にインターネットを導入し、家賃を上げて入居募集を行う
どういった戦略をとるかは、導入するインターネットの料金やアパートの収入具合によります。
アパート経営は事業であると考え、あなたにとっての最適解を見つけるようにしましょう。
無料インターネット導入のコツは「速度」
アパートに導入する無料インターネットは、入居者さんが快適に利用できて初めて効果を発揮します。つまりインターネットは、「速度」も重要な検討材料なのです。
空室対策や収益アップのためにアパートにインターネットを導入しても、快適な速度で利用できなければクレームになりかねません。
一つの目安となるのが、「動画視聴できる速度かどうか」です。
今や大人気のYouTubeを視聴するのに必要な速度をご覧ください。
動画の解像度 推奨される持続的な速度 4K 20 Mbps HD 1080p 5 Mbps HD 720p 2.5 Mbps SD 480p 1.1 Mbps SD 360p 0.7 Mbps 多くの人がYouTubeを視聴する際の解像度は、HD720~1080pです。よって5Mbps以上の速度が出れば、おおむね問題ないだろうと言えます。
ではアパートに導入するインターネットはどのくらいの速度が出るでしょうか。
私たちが利用しているインターネット回線は「ベストエフォート方式」といって、あくまで最良の条件が揃ったときの速度。実際には、提示された速度の10~30%くらいの速度しか出ません。
ただ現在提供されているインターネットは、その大半が「1Gbps」。少なくとも100~300Mbpsの速度が出る計算です。
前述でおすすめした【1. インターネット回線を各戸で分配する方式】を10戸のアパートに導入したとして、速度が1Gbpsだったとした場合で計算してみましょう。
【ベストエフォートを考慮した1Gbpsのインターネット】
1Gbps × 10~30% = 100~300Mbps
【100~300Mbpsを10戸で分配】
100~300Mbps ÷ 10戸 = 10~30Mbps(戸)
アパートに1Gbpsのインターネット回線を導入して各戸に分配しても、最低でも10Mbpsの速度は確保できます。
「アパートの無料インターネットは遅い!」という声も散見されますが、アパートだから遅いわけではありません。導入したインターネット設備、若しくは選択したインターネットのタイプにより、インターネットの速度は大きく変わるのです。
せっかく空室対策や収益アップのためにインターネットを導入するのですから、入居者さんが快適に利用できるかどうかしっかり確認するようにしましょう。