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老朽化にも注視すべし!中古不動産の購入

2019年2月12日

収益不動産を購入する場合、利回りを考えると中古物件の方が有利になります。これは投資金額が抑えられるからです。
しかし、購入費用を抑えるために、無条件に中古物件が良いかと言うと、そうとばかりは言えません。気を付けるべき点はあるのです。
例えば「老朽化」です。

 

 

1)収益物件の老朽化の弊害

ここでは中古物件の老朽化の弊害について、改めて振り返ってみたいと思います。

  • (1)メンテナンスのコストの増大

収益不動産の利回りは、収益を投資金額で割った値で表現できますが、これはあくまでも表面利回りであることを忘れるべきではありません。利回り計算は経費を含めた実質利回りでの計算が不可欠です。
その場合に無視できない費用のひとつに、メンテナンスのコストがあります。当然ながら老朽化が進んで行くと、様々な箇所で痛みが出て来て、メンテナンスの費用が膨らんで来ます。

  • (2)家賃下落リスクの発生

物件が老朽化すると出て来るのが家賃下落のリスクです。外観にしろ設備にしろ古くなってしまっているので、家賃を新築当時のままで維持するのは難しいです。

  • (3)客付け力が落ちる

物件が老朽化してしまうと、客付け力まで落ちてしまいます。不動産屋に行くと賃貸物件の資料が並んでいますが、新築の人気は高いです。中古物件になると魅力が褪せてしまい、人気も落ちてしまいます。

  • (4)売却に不利

不動産が古くなって収益性が落ちてしまうと、売却にも不利になってしまいます。特に収益不動産を売却する場合、買手になるのも投資家である場合が多いため、魅力的な物件でないと売るのも難しくなります。

 

2)設備の耐用年数について考えてみると…

ところで、物件の耐用年数を考える場合、法定耐用年数をひとつの基準にすることが多いと思います。しかし、そこで忘れてはならないのが、住宅設備の寿命は法定耐用年数とは関係が無い点です。
例えば、木造の耐用年数は22年となっていますが、設備は22年を待たずしてメンテナンスが必要になって来ます。そして、メンテナンスを適切にしない場合は様々なアクシデントに至る場合もあります。
それでは、メンテナンスのタイミングはどうなるのでしょうか?いくつかの例を挙げてみたいと思います。

  • (1)外壁の塗装

外壁の塗装は、塗装の種類によって耐用年数が違って来ます。
例を挙げると、ウレタン系の塗料が7年くらい、シリコンが14年程度、フッ素塗料が15年、という具合になっています。当然ながら、耐用年数を過ぎてしまうと塗膜に不具合が出てしまい、漏水などのリスクが出て来ます。
そのため、中古物件を購入する場合には、築年数によって塗装のメンテナンス時期をあらかじめ確認しておき、メンテナンス費用を収益計画に入れておく必要があります。

  • (2)屋根の防水

屋根の防水のメンテナンスも重要です。
ウレタン防水、シート防水と、防水にも種類がいくつかありますが、大体10から15年くらいがメンテナンスの目安となります。

  • (3)居室内の住宅設備

トイレや浴室などの住宅設備も耐用年数の確認が大切になります。多くの製品が10年を目安としていますが、乱暴な使い方をしていると寿命が早く来る場合も出て来ます。

  • (4)動く部分

設備によっては耐用年数を待たずして不具合が発生する物もあります。特に「動く」ものに関しては耐用年数もですが、耐用回数も重要になって来ます。
例えば、JIS(日本工業規格)の上では、サッシの耐用回数が1万回、ドアの開閉耐用回数が10万回となっています。この耐用回数で壊れる訳ではありませんが、故障確立が上がって来るので、メンテナンスの重要性が増して来ます。

  • (5)トラブルの同時多発の可能性もある

設備のメンテナンスやトラブルは、時には同時に発生します。例えば給湯器を交換する時期とトイレの交換が必要になる場合、あるいは屋根のメンテナンスと共にサッシの交換が必要になる…といった具合です。特に10年を超えると痛みが大きくなって来るため、同時多発のトラブルも出て来ます。

 

 

3)中古物件の取得の注意

ここで、中古物件を取得する上での注意点について考えてみたいと思います。

  • (1)設備などの老朽化の具合はしっかりチェックする

まず確認したいのが設備の状況です。外観的や室内の目視による点検も必要ですが、インスペクション(建物診断)を依頼するのも一案です。

  • (2)築年数と設備のメンテナンス時期を頭に入れる

設備によっては製造年月日の記載のあるものもあります。交換の時期を計画する手がかりにもなるので、いつ製造したかをチェックする様にしましょう。

  • (3)リフォームやメンテナンスの履歴があれば尚良し

設備の交換やメンテナンスのタイミングを計画する上で、どの時期に手入れをしているかの情報は重要です。取得の際にはリフォームやメンテナンスの履歴についても確認する様にしましょう。

 

4)まとめ

中古物件を利回りばかりで購入すると、設備のメンテナンス費用が多く掛かってしまい、返って収益性を圧迫することがあります。
経費算出は不動産経営に不可欠ですので、建物の老朽化を見据えた上で購入する様にしましょう。

 

参考:サッシとドアの耐用回数について